エストロゲンのお勉強6(若さ)
『アンチエイジングにエストロゲンを。』

こんなうたい文句を目にしたことがありませんか?
エストロゲンに抗老化作用があることは事実ですが、「老化」とは全身性の変化を言い、エストロゲン以外のホルモンも影響を与えています。
抗老化作用が認めらているものは、成長ホルモン、テストステロン、ジハイドロエピアンドロステロン他にもあります。
だからエストロゲンさえ補給すれば老化そのものを抑えるという訳にいけないことが理解できます。
逆に不適切な使用は副作用をもたらしてむしろ有害なことがあることを忘れてはいけません。

皮膚の若さとエストロゲン
しわのないみずみずしい皮膚の厚さは皮膚のコラーゲン含有量、ヒアルロン酸、水分量などで保たれます。
ヒアルロン酸は皮膚の水分保持に必要な物質であり、エストロゲンはヒアルロン酸の働きを助けます。
閉経後の女性では、極端にエストロゲンが減少することが、しわが出来やすくなる理由の一つです。
閉経後の女性にエストロゲンを補充すると皮膚のみずみずしさが増してくる事実があります。
大豆、穀物、果物類など植物由来のエストロゲン類にも、皮膚の若さを保持する作用があることは認められています。
ただし食事で摂ったエストロゲンの大部分は肝臓で不活性化されてしまいます。
相当量のエストロゲンを摂取したとしても、身体に影響するのはごく微量ということになります。
このことから考えて、サプリや食事から摂取した植物由来のエストロゲンが皮膚に対してどれ位作用しているのかは、結論が出ていません。
従って理想的な摂取量も分かっていません。
とは言うものの、若々しいお肌でいたい女性の心理からすれば、大豆食などでお肌が守られていると考えることそのものに意義があるかもしれません。
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