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採卵か移植か

女性腹部


先日不妊鍼灸の患者さん(40歳)から相談を受けました。

「何とか前回と今回の採卵で、受精卵の凍結に3個成功したので、移植しようかと思うんです。」

不妊治療を受けている皆さんならどの様に考えますか?

不妊治療を施術する治療者なら同様にアドバイスしますか?

もちろん答えは一つではありません。

生殖鍼灸を提供する鍼灸師ならば当然、最低限でも次の事は考慮にいれながらアドバイスするはずです。

1.年齢: 若年者なのか40歳くらいの方なのか。

2.子供は何人欲しいと思っているか。

3.今までの経過は?


移植を受けて上手く妊娠した場合。一年以上は次の妊娠に向けた行動はとることはまずありません。

着床ができなかった場合は1~2周期は次の移植はできません。

着床後の早期流産~後期流産ではケースに応じ子宮を休ませる必要があります。

数周期は次の移植はできません。

卵子は35歳を過ぎると急激に質の低下が起こり始め、

不妊治療では1周期も無駄にしたくないというのが本当のところです。

もちろん実際には、体調不良、生活上の都合なども含めて無駄なく生殖治療が行えるわけではありません。

現在不妊治療では、移植で100%の確率での妊娠はありえません。

3個の凍結胚の移植が全て失敗することも頭に入れておく必要があります。

1周期も無駄にできない年齢では、なるべく多くの凍結胚を貯めておくのが理想的と考えられます。

しかし今回の相談では、「早く移植もしてみたい。」そんな気持ちも分かります。

カウンセリングをしながらじっくり話を聴いていると、様々な理由が分かりました。

卵巣刺激の治療では、自己注射をする場合も多いのですが少なからず痛みを伴います。

不妊治療を受けている女性は、これ以外の痛みに耐えて頑張っていることに、頭の下がる思いでいます。

この方は、痛みが非常な苦痛となって感じられているそうです。

「あの痛みがまだ続くのかと思うと気が重い。」 辛いでしょうね。 

「一人の子供を持つのにもこんなに苦労しているので、二人目のことを考えるのはおこがましい。」

この謙虚な気持ちも分かりますよね。

でも、実際に1人目を授かった方の中には気持ちが変わる方も多いのです。

そして次の子供のための時期を逸してしまう事も・・・。

私は、後で後悔しない選択を願い、

もう一度じっくりご自分の気持ちを確める事、

ご主人と相談してみる事、

担当医の意見を聴いてみる事、

私も何時でも相談に乗る事、

これらを伝えました。

次の不妊鍼灸の治療もこのカウンセリングが続きます。

決定はご本人です。ご本にとって最善の選択ができるようにお手伝いします。









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