排卵の改善のための食生活その2
今回は脂肪に関する説明です。
2.不飽和脂肪酸を多く摂り、トランス脂肪酸は避ける。
言葉では簡単ですが、この食生活の実践はなかなか大変です。

不飽和脂肪酸・飽和脂肪酸・トランス脂肪酸。
頭が混乱してしまいます。
少しだけ整理してみましょう。
自然界にある動物性または植物性脂肪に含まれるのが不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の2種類です。
トランス脂肪酸のほとんどは工業製品です。
油は酸化して傷みやすい性質がありますが、
これを固形化することで傷み難くした製品がトランス脂肪酸です。
美味しいお菓子を作るとき使われるショートニングに含まれています。
ファミレスの揚げ物、ファストフード店で使われているそうです。
油が傷みにくいのですらか、そりゃ業務用には適していますよね。
2013年からアメリカ食品医薬品局(FDA)では、
トランス脂肪酸の食品への使用の全面的禁止の方向に運動しているそうです。
重要ポイント①
排卵障害にならないために、トランス脂肪酸をなるべく摂らないことが重要です。
トランス脂肪酸はLDL(悪玉コレステロール)を増やし、HDL(善玉コレステロール)を減少させる作用が知られています。
LDLが増えてHDLが減ると、血管の劣化につながることは皆さんもご存知でしょう。
トランス脂肪酸はそればかりでなく、体内での慢性炎症を促進します。
慢性炎症は近年、実に多くの疾患の裏に存在する病的状態として注目されてきました。
生活習慣病と言われる肥満、心疾患、糖尿病、動脈硬化やある種のガンの基礎病態として
理解されています。
不妊の方でなくても、要注意ですね。
トランス脂肪酸の妊娠への影響はどうでしょう。
慢性炎症が促進されると、排卵、受精、胚の発達にも悪影響がでると指摘されています。
重要ポイント②
不飽和脂肪酸を多くして飽和脂肪酸の割合を減らすこと。
この脂肪酸を詳細に説明すると長くなりますから今回はポイントだけにします。
最近よく耳にする、えごま油、アマニ油(オメガ3)やオメガ6は不飽和脂肪酸の仲間です。
不飽和脂肪酸は積極的に摂ってもよい脂肪です。
ちなみに妊娠中のオメガ3は、子供の精神的安定と行動の発達に良い影響があることが指摘さています。
キャノーラ、オリーブ、ピーナツ、コーン、大豆、ナッツ類や鮭、ニシン、マグロなどに多く含まれています。
飽和脂肪酸は、多くの肉類、牛乳、バター、ココナツオイルなどに含まれています。
飽和脂肪酸は多すぎなければそんなに心配の必要がないようです。
ごちそうは、時々にしておくべき・・・という事ですね。
著者らは総脂肪量を気にするよりも、脂肪の種類に気をつけて食事を摂るように薦めています。
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