不妊治療で使用する卵胞ホルモンや黄体ホルモンの副作用に苦しんでいる方もいます。あなたはどうですか?

先日ある元患者さんから、可愛い新生児の写真とともに誕生報告のメッセージが届きました。
誕生報告は何度受けても、治療者にとって励みになり大きな喜びです。
特に彼女は何度も採卵と着床の不成功を繰り返しながらも、
心が折れそうになりながらもSSKCに通院を続けてくれた方です。
安堵の気持ちが大きかったです。 本当におめでとうございます。
さて、今回のお話のテーマは不妊治療で使われるホルモン剤の副作用についてです。
(とは言っても専門的な内容ではありませんからご安心を・・・)
はじめに、ホルモンとは、本来は身体の中で作られて必要に応じて分泌される物質です。
ごくごく微量で、身体に作用するのが大きな特徴です。
例えば、生理前のどうしようもないイライラや不調も、エストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)などの女性ホルモンの影響とされています。
不妊治療では、早い方はタイミング療法の段階からホルモン剤の使用が始まります。
不妊治療では妊娠に関係するシステム(視床下部−下垂体−卵巣−子宮)に外部から介入することがほとんどです。
エストロゲン剤もプロゲステロン剤も、フィードバックにより脳の活動にまで影響を与えるのです。
本来は体内で作られ、微量でも作用するこれらのホルモンを、
外部からさらに補充するのですから敏感な方は、副作用に苦しむこともあります。
食欲不振・吐き気などの消化器系症状から不正出血なども見られます。
血栓症は病院で管理されていれば心配ないでしょう。
SSKC通院患者さんでは、黄体ホルモン剤で消化器系の副作用をよく耳にします。
少ないですがエストロゲン剤でも同じような症状を訴える方もいます。
多くの方は、とくに副作用を感じることはないのですが、
副作用が出る方にとっては不妊治療を続ける上で大きな障害となってしまします。
実際に副作用が辛くて不妊治療を継続できないと相談され方もいます。
副作用が出るときには、まず処方してくれた医師と相談することが大切です。
ホルモン剤と言っても、各製薬会社から何種類も出ており、それぞれに違いがあります。
薬を変更して解決することもあります。
鍼灸治療では副作用を解決できるでしょうか?
消化器症状は軽減は可能ですが、完全な解決は困難と言えます。
先ほど言ったように、ホルモンが微量でも強い作用があるからかも知れません。
お薬を変更しても副作用から逃げられないときには、少しでも楽になるように鍼灸治療も試してみてください。
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