エストロゲンのお勉強4 (妊娠中)
排卵・受精・受精卵の子宮までの輸送から、初期胚の着床・発育などにエストロゲンは活発に働きます。
受精卵を受け入れる子宮側も、エストロゲンの働きで子宮内膜を厚くし着床可能な状態にし、血流量・大きさを増大せます。
妊娠成立後8週目くらいまでは、排卵後に変化してできた妊娠黄体から、エストロゲンと黄体ホルモンの両方が分泌されます。
妊娠成立から初期においては、母体の卵巣からのエストロゲンと黄体ホルモンの両方が必要です。
妊娠初期4~5週頃から形成されるの絨毛細胞(胎盤を形成)が母体との血液のやり取りを可能にします。
妊娠8週以降は、エストロゲン分泌の主体は、卵巣から絨毛細胞(胎盤)に交代します。
妊娠中に見られるエストロゲンは最も多いのがエストリオールという種類ですが、母体では非妊娠時の1,000倍にも増加します。
胎児にも胎盤を通してエストリオールは流れ込み、だいたい母体と同じ血中濃度になります。
ところで、胎盤でエストロゲン(エストリオール)は産生されますが、実は胎児の副腎で作られたステロイドホルモンがもとになります。
胎児の副腎は活発に活動しており、胎児の中では最も大きい内分泌臓器です。
ステロイドホルモンの分泌量は大人の安静時の2~7倍になります。
エストロゲンの母体への作用
胎児の成長とともに子宮を大きくします。
また胎児の発育を支えるために、全身の血管は拡張し循環血液量は40%ほど増やします。
さらに、授乳の準備のために乳腺を発育させるプロラクチンの分泌を促します。
分娩開始前に母体の血中エストリオールは最大となります。
陣痛の発現や、子宮の収縮作用も他のホルモンとの協調で調整しています。
エストロゲンの胎児への作用
サルの研究から、主要臓器の成熟を促すとされています。
更に注目すべきは、脳の性分化に係るという事です。
男性として行動するのか、女性として行動するのか。
内分泌にたいして男性型・女性型の中枢機能どちらになるのか。
女児の胎児では、胎齢15週からすでに原始卵胞の形成が始まります。
卵巣の卵子は、胎児期に形成られ、その数は約700万個。
そのあとは減少の一途をたどることになります。
これが出生時には200万個に減少します。
思春期には20~30万個にまで減少します。
ちなみに、生涯で排卵する卵子の数は、計算上約400個くらいという事になります。
今一度エストリオールを含むエストロゲンの働きを考えて見ますが、はっきり分かっていないことが多いようです。
黄体ホルモンが作用しないと、妊娠はすべて中断しています。しかしエストロゲンが枯渇しても必ずしも中断するとは限りません。
エストロゲンとは別の物で、同じエストロゲン受容体に反応するエストロゲン様物質というものが数多く存在しています。
これらが、エストロゲンの作用の一部を代替している可能性があると言われています。
参考文献:武谷雄二著 エストロゲンと女性のヘルスケア
受精卵を受け入れる子宮側も、エストロゲンの働きで子宮内膜を厚くし着床可能な状態にし、血流量・大きさを増大せます。
妊娠成立後8週目くらいまでは、排卵後に変化してできた妊娠黄体から、エストロゲンと黄体ホルモンの両方が分泌されます。
妊娠成立から初期においては、母体の卵巣からのエストロゲンと黄体ホルモンの両方が必要です。
妊娠初期4~5週頃から形成されるの絨毛細胞(胎盤を形成)が母体との血液のやり取りを可能にします。
妊娠8週以降は、エストロゲン分泌の主体は、卵巣から絨毛細胞(胎盤)に交代します。
妊娠中に見られるエストロゲンは最も多いのがエストリオールという種類ですが、母体では非妊娠時の1,000倍にも増加します。
胎児にも胎盤を通してエストリオールは流れ込み、だいたい母体と同じ血中濃度になります。
ところで、胎盤でエストロゲン(エストリオール)は産生されますが、実は胎児の副腎で作られたステロイドホルモンがもとになります。
胎児の副腎は活発に活動しており、胎児の中では最も大きい内分泌臓器です。
ステロイドホルモンの分泌量は大人の安静時の2~7倍になります。
エストロゲンの母体への作用
胎児の成長とともに子宮を大きくします。
また胎児の発育を支えるために、全身の血管は拡張し循環血液量は40%ほど増やします。
さらに、授乳の準備のために乳腺を発育させるプロラクチンの分泌を促します。
分娩開始前に母体の血中エストリオールは最大となります。
陣痛の発現や、子宮の収縮作用も他のホルモンとの協調で調整しています。
エストロゲンの胎児への作用
サルの研究から、主要臓器の成熟を促すとされています。
更に注目すべきは、脳の性分化に係るという事です。
男性として行動するのか、女性として行動するのか。
内分泌にたいして男性型・女性型の中枢機能どちらになるのか。
女児の胎児では、胎齢15週からすでに原始卵胞の形成が始まります。
卵巣の卵子は、胎児期に形成られ、その数は約700万個。
そのあとは減少の一途をたどることになります。
これが出生時には200万個に減少します。
思春期には20~30万個にまで減少します。
ちなみに、生涯で排卵する卵子の数は、計算上約400個くらいという事になります。
今一度エストリオールを含むエストロゲンの働きを考えて見ますが、はっきり分かっていないことが多いようです。
黄体ホルモンが作用しないと、妊娠はすべて中断しています。しかしエストロゲンが枯渇しても必ずしも中断するとは限りません。
エストロゲンとは別の物で、同じエストロゲン受容体に反応するエストロゲン様物質というものが数多く存在しています。
これらが、エストロゲンの作用の一部を代替している可能性があると言われています。
参考文献:武谷雄二著 エストロゲンと女性のヘルスケア
コメントは承認後受け付けとなります。