採卵の為の鍼灸治療と胚移植のための鍼灸治療の違いはなんでしょうか?

昨夜の宮城・福島の地震には驚きました。被災された皆さんのご無事をお祈りいたします。
「不妊鍼灸を始めたいのですが・・・。」
こうした予約のご連絡をいただいた時、現状を確認するのですが、
体外受精の段階の方では、
A.「今月移植するので鍼灸をすると良いかと思って・・。」
B.「今月採卵するので鍼灸をすると良いかと思って・・。」 このようなお答えが多いです。
長い間迷いながら、意を決して連絡してくださったのだと感じます。
今回は、大雑把にですが上記の2つの問いについて、妊活・不妊鍼灸の違いを説明します。
まずAの移植周期の方について、
鍼灸治療の主なターゲット器官は子宮です。
着床不全の場合、免疫系の乱れ、子宮内膜の感染などによる炎症、子宮筋腫、着床の窓、受精卵の質などの問題も考慮する必要があります。
鍼灸治療ですべての問題が解決できるわけではありません。
鍼灸では子宮動脈の血流を改善するというのが大きな目的の一つになります。
次に免疫の過剰機能の制御です。
子宮内膜はご存じの通り、月経ごとに剥がれて造り替えられます。
大きな問題がばければ、移植周期からの鍼灸治療の開始も効果が期待できることになります。
次の移植周期の成功を希望して鍼灸治療を開始をお勧めします。

Bの採卵周期からの鍼灸治療についてはどうでしょう。
主なターゲットは卵巣と中で成長する卵胞です。
採卵で卵子が取れない方の場合、年齢による卵子の質の悪化は無視することはできません。
その他これまで卵巣刺激のために投与された薬剤の影響も考える必要があります。
鍼灸治療では、卵巣への血流の改善が目的の一つとなります。
原始卵胞から一次卵胞までの時期は、卵胞刺激ホルモン(FSH)の影響を受けないので自力で成長しなければなりません。
排卵誘発剤も影響しないということになります。
この時期から卵胞の成長を助けることに鍼灸治療の意味があります。
ただし、原始卵胞は約6か月かけて排卵できる大きさにまで成長します。
もちろんFSHの影響を受けながら成長する二次卵胞も血流が重要であることに違いはありません。
移植周期のように、その採卵周期から開始して直ぐに効果を期待することはできません。
最速でも鍼灸治療の効果がでまでに3か月ほど必要です。
科学的に行われる不妊鍼灸では、周期ごとにプログラムが異なります。
ご自分の現在の妊活目標を考えながら、気軽にご相談ください。
ご相談は無料です。
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