先日、SSKCに不妊治療で通院中患者さんと、
いつものようにクリニックでの治療の進捗具合とデータを比較しながら、
お話をしていました。
SSKCではカウンセリングをしながら鍼灸治療をするのが常です。
卵巣刺激法や胚移植時についてのいくつかの選択すべき事項を説明して、
今後の見通しや課題についても確認して治療を終えた時に、言われました。
「もっと励ましてくださいよ。」
その言葉は、私の胸にグサッと刺さりました。
客観的にデータから得られる事実をお伝えしていたので、特に厳しいことを話したつもりではありませんでした。
確かに明るい情報のみではなかったのですが・・・。
医療者としては、根拠のない励ましの言葉を口にすることはできません。
しかし通院も長いので、私の基本姿勢については患者さんも十分に承知した上での一言だったのです。
何度も書いてきましたが、不妊治療では幾つもの選択を迫られます。
そのステージごとに患者さんの心境も、前向きだったり、あるいは弱っていたり・・・。
そんな患者さんの心理も支えながらの不妊鍼灸ですが、
今回は、患者さんにとって「支え」が足りなかったのです。
どんな言葉が適切なのかは、難しいのですが、
まだまだ努力不足を痛感しました。